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雪化粧の三次のまちには深みのある文化が根付いていた...。

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三次・静かなる深み/MiyoshiDeep


 ラジオから「1月11日の日曜日は全国的に寒波に襲われ、山間部や平地でも積雪が予想される。不要不急の外出は控えること。それでも外出される場合、万一高速道路などで渋滞等に巻き込まれる可能性を考え、ガソリンは満タンに、食料飲料、スコップなど緊急時に備え、準備を怠らにない」とのアナウンスが流れていた。私はこの日曜日、三次に日帰りを予定していて、前々日まで行くか止めるか、少しばかり迷っていた。  その雪が降るという日に中国山地に向かって、数年ぶりにスタッドレスタイヤを履かせた軽四の愛車で、午前10時の待ち合わせた尾道駅に向かった。約束の6分遅れで到着すると、いつもの黒ずくめの服装をした建築家の友人が待っていた。
 実は前々日に東京から久々に尾道に帰ってきた彼から電話があり、私が一人で三次市の奥田玄宗・小由女美術館で行われている企画展「円空」へ翌日行く予定だと話すと、同伴したいという。それではと、覚悟を決めて前日に急いでタイヤ交換、燃料の満タンなど雪対策を万全に行い、携帯用スコップと拙宅にあったパウンドケーキ2個、バナナ3本を車に積みこんだ。

 当日は高速道に入る前にコンビニに寄り、それぞれ好みのパンと飲み物を念のため買い求めた。
いざ、「出発だ」とハンドルを切り、尾道ICから山陽自動車道、尾道松江線(中国やまなみ街道)、そして中国縦貫道にのり、三次ICで三次市に入った。雪化粧の山々や点在する農家を眺めながら、計画通り三次市に入ったあたりから風が吹き雪が降り始めた。
 本来なら「円空」展の佛様をお見せしたいところだが、残念ながら日本ではどこにでもよくある、お得意の「すべて作品の撮影禁止」となっていた。そんなことで仕方なくと言いたいところだが、実は売られている見本の図録の表紙写真に魅せられ、帰宅して表紙をphone17に取込む事にして、展覧会の魅力を皆さんにもお裾分けしたいと、ごもっともな口実をつらつら考えながら、自身の欲望に駆られて買い求めた。
ショップコーナーを出て廊下に出ると、窓越しに見える雪化粧の風景に思わずカメラを構えシャッターを切った。雪が滅多に降らない尾道人には、実に美しい白い世界で心躍らせた。
 その後、美術館内のレストランで食事をとり、三次ワイナリー、そして雪におおわれた静かな三次の町並み、江戸時代の佇まいを温存する旧街道沿にある旧銀行を利用した辻村寿三郎人形館(三次市歴史民俗資料館)でたっぷりと時間をかけて観覧させてもらった。 結果、少々時間をかけ過ぎたのか、行きは良い良い、帰りは怖いという少しばかり緊張してハンドルを握る日帰りの帰路となってしまった。三次市から三良坂を越えたあたりから雪が降りつづき視界も悪くり、世羅郡甲山町を過ぎてやっと御調町に入ってから瀬戸内の暖かさを感じる風景が広がってきた。(2026年1月11日)

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